ソメリン錠(5mg/10mg)細粒1%について
特長
睡眠薬ソメリン錠は
効果持続時間が非常に長い睡眠薬になります。
熟眠障害、中途覚醒、早朝覚醒などの不眠症状がある方に効果がありまます。しかしながらあまり使用されているのは見た事がない睡眠薬になります。
分類としては
長時間型ベンゾジアゼピン系睡眠薬に分類されます。
*中途覚醒*
寝ている時に何度も目が覚めてしまうなどの状態
*熟眠障害*
寝ているはずなのにぐっすりと満足感が得られない状態
睡眠の質への影響
ソメリン錠の睡眠の質への影響を
レム、ノンレム睡眠から見てみると下記のようになります。
睡眠レベル | 与える影響 |
---|---|
レム睡眠 | 不明 |
ノンレム睡眠(ステージ1) | 不明 |
ノンレム睡眠(ステージ2) | 不明 |
ノンレム睡眠(ステージ3/徐波睡眠) | 延長 |
ノンレム睡眠(ステージ4/徐波睡眠) | 延長 |
ラットによる動物実験では
自発性脳波パターンに対する影響はなく、
不眠ラットの脳波パターンに対しては
覚醒時間の短縮及び徐波睡眠時間の延長が
明らかに認められているとのデータが出ています。
おそらく人間でも不眠症状で悩む方が服用し
ぐっすりと睡眠できる効果が期待できる
可能性があるという事ですね。
【参考】
一般的なベンゾジアゼピン系睡眠薬は
深い睡眠を減少させ浅い睡眠を増加させる作用をもち
眠る事は出来るが睡眠の質は悪化する事が多い。
*関連記事:ノンレム睡眠とレム睡眠って?
作用時間(効果持続時間)
非常に効果が持続する睡眠薬となります。半減期は代謝物を含むと42〜123時間にもなります。
ソメリン錠 | 詳細 |
---|---|
タイプ | 長時間型 |
半減期 | 42〜123時間(代謝物含) |
作用発現時間 | 約30分 |
効果持続時間 | 12時間以上 |
ソメリン錠の副作用
長時間型睡眠導入剤であるソメリン錠は
超短時間型睡眠薬、特にハルシオンで起こる可能性が高い一過性前向性健忘が起こる可能性はあまりありません。
しかしながら効果が長く持続することがあだとなり翌朝に眠気が残ってしまう持越し効果が出てしまう可能性が高い睡眠薬となります。中途覚醒、早朝覚醒などがある方が対象ですね。
またお酒との相互作用により作用が増強されるのでソメリン服用中の飲酒は注意する必要があります。
*飲む事が絶対にいけない訳ではありません。
依存性、耐性のまとめは下記のようになります。
ソメリン錠 | 詳細 |
---|---|
依存性 | 生じる可能性あり |
耐性 | 生じる可能性あり |
*関連記事:依存や耐性って何の事?
2017年3月に「連用により薬物依存を生じることがあるので、漫然とした継続投与による長期使用を避けること。本剤の投与を継続する場合には、治療上の必要性を十分に検討すること」という重要な基本的注意が追加されました。
薬価
同じ長時間型であるドラール錠よりソメリン錠の方がかなり薬価は安くなっています。
規格 | 薬価 |
---|---|
ソメリン錠5mg | 17.9円 |
ソメリン錠10mg | 26.8円 |
ソメリン細粒1% | 27.6円 |
*次回の薬価改定はH30年4月になります。
ジェネリック医薬品
ジェネリック医薬品は発売されていません。
注意点
Dr指示の服用量を厳守する!
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